人工知能サービス「ChatGPT」は仕事に使える?

いま話題のAI(人工知能)をチャットとして提供するサービス「ChatGPT(ちゃっとじーぴーてぃー)」に可能性を感じています。なんかスゴイです。

AI平野レミロボにもChatGPTが使われてるらしいですよ。

ChatGPTの使い方はネットに解説がたくさんあるので割愛します。

ChatGPTの注意事項

ChatGPTを使ってみると「その会話の流れにおいて、世間一般でよく出てくる単語を並べて回答としている」ように見えます。決して意味を理解しているわけではありません。

ChatGPTの利用上の注意点は以下です。

  • 知らないことを調べるために使ってはいけない(間違いが多いから)
  • 個人情報、機密情報を入力してはいけない(重要性を理解していないから)
  • 出てきた答えに対して、さらに命令を出し、望むものに変えていく(会話の流れが重要だから)

じゃあ、どういうときに使えばいいのかというと・・・

  • 自分でもできると思うけど、メンドウなとき

です。

ホントに間違いが多い

文章のやりとりが自然なうえに人工知能と言われると信用してしまいますが、結構間違います。さいたま市の区すら間違いますのでご注意ください。

私: さいたま市の区を全て教えてください

ChatGPT:

さいたま市は以下の11つの区から成り立っています。

  1. 浦和区(うらわく)
  2. 大宮区(おおみやく)
  3. 桜区(さくらく)
  4. 木崎区(きざきく)
  5. 北区(きたく)
  6. 中央区(ちゅうおうく)
  7. 南区(みなみく)
  8. 緑区(みどりく)
  9. 岩槻区(いわつきく)
  10. 見沼区(みぬまく)
  11. 川越市(かわごえし) – さいたま市と隣接しており、川越市内に一部の地域が含まれています。

本当ですか?

ChatGPT:

申し訳ありません、情報が不正確でした。さいたま市は、区ではなく、以下の5つの区があります。

  1. 浦和区
  2. 大宮区
  3. 南区
  4. 緑区
  5. 中央区

川越市は埼玉県の市で、さいたま市とは別の自治体です。訂正していただきありがとうございます。


実際に仕事を頼んでみる

原稿をつくってもらう

原稿の用意が遅れまくっているお客さまのために、ChatGPTにお願いして原稿の元ネタをつくってもらったら、ものすごく便利でした。ご担当者も「ちょっと修正して使います」と言ってくださいました。

さすがにお客様に出したものをそのまま書くわけにもいかないので、改めてChatGPTにお願いしてみました。

欲しい文章は官公庁で流行している「SDGs」の説明文にしてみます。

* * *

私: SDGsとは何かを、SDGsのために日常生活でもできることの例を含めて教えてください。

ChatGPT:

SDGs(Sustainable Development Goals)は、国際連合が提唱した持続可能な開発目標のことです。これは、2015年に採択された「2030アジェンダ」に基づいており、17の目標が掲げられています。これらの目標は、世界の課題に対処し、経済的、社会的、環境的な持続可能性を追求することを目指しています。

以下は、SDGsのために日常生活でできることの例です:

  1. 質の高い教育 (Goal 4): 地元の学校や教育機関をサポートし、教育へのアクセスを促進するために、教育に関する寄付やボランティア活動に参加する。
  2. 健康と福祉 (Goal 3): 健康的な生活習慣を身につけ、地域の健康イベントやキャンペーンに参加する。また、予防医療の重要性を理解し、予防措置を講じる。
  3. 賃金の平等 (Goal 8): 平等な賃金を推進するため、自分の職場でジェンダーペイギャップが存在する場合、提案や議論を通じて改善を促進する。
  4. 持続可能な都市とコミュニティ (Goal 11): 地元の環境保護活動に参加し、廃棄物の適切な処理、エネルギーの効率的な利用、公共交通機関の利用を奨励する。
  5. 気候変動対策 (Goal 13): エネルギーの節約、再生可能エネルギーの利用、持続可能な生活スタイルの採用など、個人の行動で温暖化の影響を軽減する。
  6. 貧困の撲滅 (Goal 1): 地域の食糧銀行や慈善団体への寄付、食品ロスの削減を意識して、無駄なく賢く買い物をする。
  7. 平和と公正の確立 (Goal 16): 差別や不平等に対抗し、人権を尊重する行動をとる。また、平和に寄与するイベントや団体をサポートする。

これらは個人がSDGsに貢献するための具体的な例であり、個々の力を結集することで、地域や国際的なスケールで影響を与えることができます。



私: それを300字以内にまとめてください。

ChatGPT:

SDGs(持続可能な開発目標)は国際連合が提唱した17の目標で、日常生活での貢献例として、質の高い教育への支援、健康的な生活習慣の採用、賃金の平等の促進、地域の環境保護活動への参加、気候変動への対策、貧困削減のための慈善活動、平和と公正の促進が挙げられます。これらの個人の行動が地域や国際的なスケールでSDGsの達成に寄与します。



私: それを中学生向けの文章に書き直してください。

ChatGPT:

SDGsっていうのは、国際連合が提案した17の目標のこと。普段の生活でもできることとして、学校や教育の支援、健康に気をつけた生活、男女の賃金の平等を求めること、地元の環境を守る活動や、エネルギーの節約、リサイクル、貧困の問題に寄付や協力、差別に反対して平和を大切にすることがある。これらの小さな行動が、大きな目標に貢献するんだよ。



私: それを小学生向けの文章に書き直してください。

ChatGPT:

SDGsってすごい目標がたくさんあるんだよ。たとえば、学校や教育のサポート、元気な体を作るための健康な生活、お金の平等、地球を守るための活動、エネルギーを大切に使うこと、貧しい人たちを助けること、みんなが仲良く暮らせるように助け合うことなどがあるんだ。みんなちょっとしたことからできるから、一緒に頑張ってみようね!



私: ありがとうございました。

ChatGPT:

どういたしまして!質問があればいつでも聞いてくださいね。頑張ってSDGsに貢献していくことが素晴らしいことです。



私: ついでに英訳してください。

ChatGPT:

Certainly! Here is the English translation:

SDGs, or Sustainable Development Goals, are a set of 17 goals proposed by the United Nations. Examples of things you can do in your daily life to contribute to SDGs include supporting schools and education, adopting healthy lifestyles, advocating for equal pay, participating in local environmental protection activities, conserving energy, contributing to poverty reduction through donations or assistance, and promoting peace and justice by opposing discrimination. These individual actions can make a positive impact on achieving SDGs at both local and global levels.



私: thank you!

ChatGPT:

You’re welcome! If you have any more questions or if there’s anything else I can help you with, feel free to ask. Happy to assist!



表計算データをいじってみる

ChatGPTの無料版はテキストしか受け付けてくれないので、Excelのデータをタブ区切りテキストに書き出していじってみます。

最初にデータだけを渡し、その後に一つずつお願いします。まとめて指示すると間違います。


私: 次のタブ区切りデータを記憶してください

市区町村別 総数 男 女 人口密度(km2) 世帯数
さいたま市 1,345,871 661,709 684,162 6,189.90 610,716
西区 95,750 46,891 48,859 3,288.10 40,465
北区 150,531 73,658 76,873 8,928.30 69,372
大宮区 123,441 61,282 62,159 9,643.80 59,393
見沼区 166,352 81,145 85,207 5,420.40 73,863
中央区 104,141 51,194 52,947 12,412.50 49,592
桜区 99,314 49,947 49,367 5,328.00 48,511
浦和区 168,175 81,046 87,129 14,611.20 77,871
南区 193,973 96,048 97,925 14,035.70 89,301
緑区 132,948 65,364 67,584 5,028.30 54,240
岩槻区 111,246 55,134 56,112 2,262.50 48,108

ChatGPT:

次のタブ区切りデータを記憶しました。修正や加工があればお知らせください。

市区町村別    総数  男   女   人口密度(km2)   世帯数
さいたま市    1,345,871   661,709 684,162 6,189.90    610,716
西区    95,750  46,891  48,859  3,288.10    40,465
北区    150,531 73,658  76,873  8,928.30    69,372
大宮区    123,441 61,282  62,159  9,643.80    59,393
見沼区    166,352 81,145  85,207  5,420.40    73,863
中央区    104,141 51,194  52,947  12,412.50   49,592
桜区    99,314  49,947  49,367  5,328.00    48,511
浦和区    168,175 81,046  87,129  14,611.20   77,871
南区    193,973 96,048  97,925  14,035.70   89,301
緑区    132,948 65,364  67,584  5,028.30    54,240
岩槻区    111,246 55,134  56,112  2,262.50    48,108


このあと、次の指示を順番にだしました。

  1. 「区」の前に「さいたま市」追記してください
  2. 全ての行を世帯数が多い順に並べ替えてください
  3. 「世帯数」の後ろに「男が多いところ」の欄を追加し、「男」の値が「女」の値より多い場合は「⚪︎」を記入してください
  4. 「人口密度」の後に「面積」の欄を追加し、「総数」を「人口密度」で割った値を記入してください

結果は以下の通りです。シートは2つあって「after」がいじった後、「before」が前述の記憶させたものです。

Excelに不慣れ、関数が使えない人には便利な気もしますが、そういう人はタブ区切りテキストを用意できない気もします。

また、ChatGPTには一度の指示に文字数制限があります。無料版は2,048文字、有料版は4,096文字なので、あまり大きな表は扱えそうもありません。

ChatGPTそのものの可能性は高い気がしますが、その手前でひっかかる感じです。

指示のいろいろ

ChatGPTに出す指示は「プロンプト」と呼ばれます。ネットで「ChatGPT プロンプト」で検索すると例文がたくさん見つかります。ChatGPTにプロンプトを作ってもらう人もいるみたいで、もう何がなんだかよくわかりません。

ちょっとした文章をつくってもらうくらいがちょうどいいのではないかと思います。文章をつくるのって意外とメンドウなので。

  • 日本語を英語に翻訳してもらう
  • キャッチコピーの案を出してもらう
  • 求人広告を書いてもらう
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